琉球かれん 心に響けプロジェクト 研究結果公開中!

心に響けプロジェクト

心に響けプロジェクトとは

琉球大学との共同研究で「琉球かれんが演奏者にとって弾きやすい楽器であり、また、その音色には癒しの効果があること」を実証的に明らかにしていくことを目的とするプロジェクトです。研究結果の一部を紹介します。

研究内容

研究Iにて、琉球かれんの音色の癒し効果について検討し、研究IIにて、琉球かれんの演奏の難易度につい て検討する。この調査・研究を通して、琉球かれんのもつ音楽療法的・療育的がより科学的根拠をもち、高齢者施設や障がい者施設、病院等で、有効で、効果的な楽器をして用いられる可能性を検証していく。

【研究Ⅰ】

■調査概要
琉球かれんの音色の癒し効果について調査を行いました。
※なお、本研究では、「癒し」を、感情反応(特に、主観的な感情反応)といった側面から測定し、「肯定的感情が増加すること」、「安静状態が増加すること」、「否定的感情が減少すること」と設定しました。

■調査方法
調査を調査A、調査B、調査Cの3つに分けて実施しました(調査A:琉球かれんイベント等でのアンケート調査、調査B:琉球かれんコンサートでのアンケート調査、調査C:WEBアンケート調査)。

■調査期間
2019年7月21日~12月31日
調査A)2019年7月21日~11月10日
調査B)2019年10月27日
調査C)2019年8月26日~12月31日

■対象者
調査A)琉球かれんのイベント等に参加した、計85名(男性17名、女性63名、平均年齢54.55歳、SD=18.28)。
調査B)琉球かれんコンサートに来場した、計465名(男性112名、女性348名、平均年齢60.88歳、SD=14.63)。
調査C)WEB調査で回答の得られた、計85名(男性22名、女性62名、平均年齢45.37歳、SD=13.80)。

■調査結果(調査Cを抜粋)
途中経過ではありますが、肯定的な感情や落ち着いた状態の心理スコアが、琉球かれんの演奏を聴いたあとで増加しました。不安気分、抑うつ否定気分の心理スコアが減少しました。

【研究Ⅱ】

■調査概要
琉球かれんの「演奏の難易度弾き易さ」と関連して「演奏適材者」の年齢別の割合を調査しました。

■調査方法
調査を調査A、調査Bの2つに分けて実施しました(調査A:琉球かれんサークルでの調査、調査B:琉球かれんイベントなどでの調査)。

■調査期間
2019年7月27日~11月10日
調査A)2019年9月19日~10月14日
調査B)2019年7月27日~11月10日

■対象者
琉球かれんサークル、琉球かれんイベント参加者

調査A)琉球かれんサークルでの調査に回答した、計65名(男性5名、女性59名、平均年齢65.52歳、SD=7.73)。

※データの得られた65名のうち、欠損値及び回答に不備があった者を除外した計62名(男性5名、女性57名、平均年齢65.52歳、SD=7.85)を分析対象者としました。

調査B)琉球かれんイベント等での調査に回答した、計28名(男性7名、女性21名、平均年齢45.04歳、SD=20.00)。

■調査結果(調査Aを抜粋)
琉球かれんは、これまでの楽器の演奏経験や琉球かれんの演奏経験の程度に左右されず、全体の半数程度の者にとって、概ね「弾き易い」楽器であることが示されました。また、楽器演奏が比較的難しいとされる「高齢者」において、「向いている」と答える者の割合が、他の年代よりも高いことが示されました。